学問・教育としてカポエイラを扱うことについての意義

先日東京の大学でカポエイラについての講義を行いました。

学問としてカポエイラに対してどのようにアプローチするのか、大学含め子供たちへの教育としてカポエイラを扱うことについての意義について考察してみたいと思います。
カポエイラを練習することと、カポエイラについての座学の講義を受けることでは、全く意義が変わってきます。それぞれについて考えてみます。

カポエイラはスポーツでありながらブラジルの文化であり、歴史的、文化的に特殊な要素がたくさんあります。

国際文化学、歴史学、国際関係学などの分野からカポエイラを見た場合、
奴隷達の文化、生活、その歴史から、世界の文化と歴史を学ぶことができます。
例えばカポエイラの歴史は黒人奴隷達の生活や各時代の社会の中での彼らの立場を深く知ることができます。
ポルトガルによるブラジルの占領、統治やブラジルの独立、奴隷の解放など歴史的にとても重要な出来事とも密接に関わります。

カポエイラをスポーツとして、また歌や音楽の文化として学ぶ場合、
身体的能力の発達、自主性の発達、判断力、コミュニケーション力、表現力が身につきます。
カポエイラは器械体操と同じように、全身を自在に操り身体の機能を全て使用します。また全ての動きを左右均等に行うため、バランスの良く筋肉が発達します。

また相手の行動に反応し考え対応することを常に行うため、判断力やコミュニケーション力が特に身につきます。

またカポエイラにはダンス的要素もあり、身体の動きを綺麗に見せたり、動きや表情で自分の意図を相手に伝えることから、身体表現力も身につきます。
音楽の練習からも、音感やリズム感、表現する力を養うことができます。

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