カポエイラの特徴と多様性

どうもりゅうです。
カポエイラには特殊な歴史があり、その中から生まれた様々な特徴があります。
今回はカポエイラの特徴と多様性について、書いてみたいと思います。世界規模で広まりを見せるカポエイラがどのように発展してきたのかを解説します。

・そもそもカポエイラは17世紀に大西洋三角貿易と呼ばれる、ヨーロッパ、アフリカ、そしてブラジルの交易により、農作業などへの労働力として強制的にブラジルへ連れてこられたアフリカの奴隷達とその子孫が生み出したとされています。
一説には、支配者達や警察に怪しまれないように、単純な格闘技ではなくダンスにみせかけてカモフラージュしたとされ、そのため独特な動きが多数生まれました。
奴隷達の余暇に楽しむ遊びとして生まれ、それを実際に支配者や警察への抵抗の手段として使うこともありました。

カポエイラは300年近い歴史の中で、そのほとんどの時期が取り締まられ禁止されてきたという歴史を持つ、現存するスポーツの中でも特殊な点を持ちます。

カポエイラの歴史の中で、とても悲惨な出来事として、1800年代に起こったパラグアイ戦争があります。アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルを巻き込んだ戦争の中で、ブラジル側の軍はリオデジャネイロをはじめとする地域のカポエリスタを多く送り込みます。これには、違法者のカポエリスタを厄介払いするという意味合いもあったとも言われています。
この戦争はブラジル側が勝利することになりますが、その勝利の中にカポエリスタの活躍が幾分か貢献し、中には勲章を得たものもいました。この予想外の結果はカポエイラを格闘技として人々が認知するのには十分すぎる功績でした。

パラグアイ戦争では多くの奴隷たちが戦場へと駆り出されました

・カポエイラには大きく分けて2種類のスタイルがあります。
伝統的なアンゴーラのスタイルと、とよりスポーティーで格闘技的なヘジオナウと呼ばれる2種類のスタイルは、1930年代頃に登場しました。
別のスポーツと言えるほど目的や見た目が異なるスタイルですが、これらをミックスしたものが現在では大多数として楽しまれています。

・近年のカポエイラは、世界中に繋がりのあるグループがいくつも形成され、その教え、文化を共有しています。近いものでいうと歌舞伎の〇〇一門だとか、空手の〇〇流だとか、そういったものが、世界規模で多数形成されているということです。スポーツ、ダンス等においてもこういった発展のモデルは珍しく、指導者の技術の継承が世界規模で行われる仕組みとなっています。

・カポエイラの特徴の中に、老若男女が対等に、尊重しあって同時に楽しむという文化があります。
相手の力量、運動能力に合わせて、お互いが十分に楽しめるようにバランスをとって行います。

また別の特徴として、相手の裏をかいたり出し抜くようなことも当然のように行います。ブラジルらしく、巧みに自分を有利にするように立ち回るということが度々重要になります。

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