イエマンジャ

カポエイラの歌には様々な神様が出てくることがあります。
日本では聞き馴染みのない宗教や神様の名前が歌詞にも登場します。
その中でも特にカポエイラの歌に登場する機会の多い「イエマンジャ」という神様について今回は解説します。

イエマンジャはヨルバというアフリカの宗教の神の一つです。ヨルバはアフリカからブラジルへ強制的に連れてこられた黒人奴隷たちから、ブラジルへ持ち込まれました。
ポルトガル人たちは奴隷に対し、キリスト教を強制しましたが、自分たちの文化、宗教を失う必要がないように、黒人奴隷たちはヨルバの神々をキリスト教の聖人と結びつけて信仰を変化させました。
こうした信仰、文化の禁止と奴隷たちの反抗、工夫によってブラジルに生き続けたヨルバは、ある意味カポエイラとも似た境遇とも言えます。

こうした状況から生まれたブラジルでのヨルバの信仰ですが、ヨルバは沢山の神を持つ宗教です。
イエマンジャは、水や海に関連する神で、見た目は女性、全ての神の母とされています。キリスト教の聖母マリアとも結びついています。
海の女神ですが、人魚と同一視されることもあります。「Sereia」「Janaina」などの呼ばれ方をすることもあります。

イエマンジャを称える最大のパーティーは12月31日の大晦日に開催されます。人々は海岸沿いのさまざまな場所に集まり、わらのかごに供物を置きます。鏡、くし、さまざまな宝石、香水、花などがあります。かごの中には、来年の皆さんの願いを込めた小さなメモを入れたりします。年明けと同時に7回波をジャンプして飛び越えると願いが叶うとされています。

リオデジャネイロでは、大晦日に、イエマンジャに敬意を表して、白いバラを海に投げ入れ、白い服を着るのが通例です。

サルバドールデバでのイエマンジャのお祭り
サウバドールではイエマンジャのお祭りは2月2日、リオヴェルメーリョビーチで行われます。世界中から観光客が訪れ人々を魅了します。

このお祭りは1920年頃に創設されました。伝説によると、ある年わずかな漁獲の後、バイアンの漁師はより豊富な漁を願うためにアフリカの聖人に目を向けました。当初は「水の母への供物」と名付けられていましたが、1960年代から通称「イエマンジャの祭り」として知られるようになりました。

人々は朝、ビーチに集まり、太鼓やアフリカの歌の音に合わせて踊り、海で供物をします。イエマンジャフェスティバルは非常に人気があり、何千人もの人々が参加します。または外国人。それは多くの文化的イベント(コンサート、カポエイラのデモンストレーション、カーニバルグループのパレードなど)が行われます。

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