カポエイラは、女性と男性が対等に楽しめるスポーツです。
カポエイラにおいての「本番、試合」とは、ホーダにおいてのジョーゴのことですが、
これも男女、子供も混ざって対等にやりあいます。
カポエイラについてよくわからず一般的な格闘技を想像される方には、少し驚くことかもしれません。
カポエイラは駆け引きを伴った激しいジョーゴもあり、またダンスの様に相手と協調して格好よく動く場合もあります。いずれにしても相手に痛みを与えたり怪我をさせるような行動はNGとされています。
打撃や力で抑え込むといった力比べ、相手へのダメージでは競い合わず、あくまで攻守の技術で駆け引きをおこなうため、体格差があってもジョーゴが成立するのです。
しかし女性と男性では一般的にパワー、スピード、スタミナどれも筋力的に女性は劣るとされています。そんな中でも相手に負けたくない、上回りたいと思う女性も多くいるはず。
今回は体格、筋力で劣る相手にどうやって立ち向かうかを考察してみたいと思います。
・体格、身長差が大きくある場合
身長差や体格差で劣るというのは、デメリットだけではありません。
相手より低く懐に入り込んだり、身軽に動き回ったりできるメリットもあります。
脚が長い相手には、アウトサイドでジョーゴしていても中々自分の間合いに入ることが難しいです。
一方より低い姿勢で相手の懐に入って攻撃を繰り出せば、身長の高い相手は間合いをとるのに苦労します。ビンガチーバやチゾウラといった技で、体格の小さい女性が男性の懐から技を決めればホーダも大盛り上がりでしょう。
・筋力的に大きく差がある場合
スピードで劣る場合、早いジョーゴではいつかのタイミングで後れをとる瞬間がきます。
それを避け、ゆっくりなジョーゴに持ち込むこともアリです。
また早いジョーゴでも小さなフェイントで大きく相手を動かせば、隙を作ることができます。
体重差やパワーで劣る場合、ハステイラやチゾウラで転ばせることは難しくなりますが、カポエイラは実際に転ばせなくても、技をかけそれが完璧なタイミングで入ればそれが技術として優れているとみている人はわかります。実際に転ばせず、技が決まる瞬間にとめたりすぐに身を引くというのも、余裕をみせているようで更に格好よく見える場合もあります。
女性や子供が体格の大きな相手と戦うには、沢山の練習に伴った技術が必要なのはもちろんですが、そこに工夫や知恵をあわせて上回ることが可能なのが、カポエイラの良さでもあります。また油断を誘うような「Malandragem」(マランドラージェン)も合わさればより楽しく上手なジョーゴとなるでしょう。