なぜカポエイラの道着は上下白なのかご存知でしょうか。
そこにはカポエイラの歴史、さらにはブラジルの黒人奴隷達の歴史があるのです。
カポエイラの道着
カポエイラの道着はグループににょって異なります。
しかし必ず共通するのは上下白地というところです。
上は半袖のTシャツ、下は長ズボンで、様々なロゴや柄はグループごとに異なるものが入っています。
腰には帯を通せるようになっています。
カポエイラの道着の歴史
カポエイラの歴史のうち、道着というものを着るようになったのは20世紀中頃からです。
20世紀中頃に、団体、グループというものがカポエイラに登場し、サッカーのユニフォームのように同じグループ内で同じデザインの道着を着るようになりました。
道着が登場する以前は、皆思い思いの服を着てカポエイラをしていました。
では道着を着るようになってから、カポエイラの服=白となったかというと、そうではありません。
古来より、ブラジルのアフリカ系の人々は、大切な行事、例えば冠婚葬祭などや宗教上の大切な儀式などで上下白を纏うことが多くありました。
これは宗教上の理由もあり、また清く正しいイメージを持つことからです。
こうした白を正装とする文化から、カポエイラのホーダでも上下白を着ることがありました。
周囲から見る目に対しても、野蛮で素行の悪い人々ではない、というカポエイラ自体へのアピールにもなるからです。
このように白い服というのはブラジルの黒人達の文化の中でもとても大切なものだったのです。
また別にはカポエイラ・アンゴーラのグループの中には、黄色のTシャツ、黒のズボンというグループもあります。
これは、アンゴーラの偉人メストレ・パスチーニャが同じ色のサッカーチームのファンであったことから、この色を自グループの道着として、そこから広まったためです。
このように、カポエイラの道着に白い服が使われるようになったのは、様々な歴史があります。
カポエリスタの方は意味を知れば白の道着をただ着るだけでなく、カポエイラのルーツに結びつけながら大切に道着を捉えましょう。