カポエイラの歌は文法が正常とは限らない

どうもりゅうです。
カポエイラの歌を学ぶためには、ポルトガル語への理解と学習は必要不可欠です。
歌の意味というだけではなく、カポエイラ全体の文化的な背景、
カポエイラに関係してさまざまな場面で使われる言葉のニュアンスなどは、ポルトガル語を学習していないと理解することはできません。
また世界中のカポエイラのイベント等では、英語よりもポルトガル語を共通語としてワークショップや授業が進むことも多々あります。
また高齢のメストレは、ポルトガル語以外の言語しか話さない人も多く、彼らの教えをスムーズに理解するにはポルトガル語が必須となってきます。

ポルトガル語では正しい文法が常に使われるとは限らない

歌の歌詞というのはそもそも文法的に正しい必要はありません。また口語体も使用されるため、口語表現が文法として正式な形とは異なることはよくあります。
これは日本語の歌などでも同様のことです。

しかし、今回のブログのテーマとして述べているのはこうした歌の「表現」としての言語の使い方ではありません。

実はそもそもブラジルのポルトガル語というのは、正しい文法で使われないことがとても多いのです。
さらにそれはカポエイラの歌ではより顕著となります。

例えば

Eu pisei na folha seca ouvi fazer chuê chuá

の曲ですと
たくさんの枯れ葉を踏むという意味 ( nas folhas secas ) ですが、名詞句全体が単数形 ( na folha seca ) になっています。

Adeus Santo Amaro vou ver, vou pra lá

Ê Santo Amaro vbou ver os Angoleiro de lá

この歌では、複数形の定冠詞 ( os ) と単数形の名詞 ( AngoleirosではなくAngoleiro ) の間に名目上の一致はありません。

このような数の概念の文法による不一致は、ポルトガル語の口語ではかなり頻繁に日常的におこります。英語やフランス語、ドイツ語などのとは比べ物にならないほど日常的に「間違った」文法で会話がおこなわれ、それが当たり前なのです。

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