どうもりゅうです。
先日開催されたカポエイラジェライス京都での昇段式で、ひげ先生、加藤先生が日本のカポエイラジェライスで初めてコントラメストレに昇段されました。とてもめでたいことです。
Mestre(メストレ)とは、英語で言うマスターという言葉と道着で、師匠であり達人といった意味です。
しかしContraは英語で直訳するとcounter であり、反対の、逆のという意味の言葉です。
コントラメストレとは一体どういった意味、位置付けなのでしょうか。
・コントラメストレ
コントラメストレとはカポエイラの世界では一般的にメストレに次ぐ位です。
日本語の師範に対しての師範代、代表に対しての副代表のようなポジションです。
メストレに次ぐ上から2番目の段位であることがほとんどですが、なぜContra(反対の)という名前なのでしょうか。
それはもともとはブラジルの船乗りの役職によるものなのです。
ブラジルでは漁船や商船の船乗りの役職に「Contra Mestre」というものがあります。これは甲板長という立場で、度々副船長とも兼任されます。この役職は、船の航行について管理する船長に対し、船の内部の積荷や船内のメンテナンス、積荷の積み下ろし、船員の労働の管理などが挙げられます。
船の中で船長に次いで重要な役職がこのContra Mestreなのです。
カポエイラ発祥の地ブラジルのバイーアでは、カポエイラをしていた労働者階級のかなり多数の人が船や海に関係する仕事についていました。これは港町であるサルヴァドールの特徴でもあります。
そうしたなかで、カポエイラの師匠をメストレと呼ぶようになり、自然とその次の位として船乗りにとって馴染みの深いコントラメストレという段位の呼び方をしたのだと考えられています。
カポエイラでは団体によって段位の呼び名は変わります。カポエイラジェライスではプロフェソールの上の段位であるコントラメストレがあり、その次はメストランドという段位が来ます。その次がメストレです。
帯のシステムの無いカポエイラ アンゴーラの団体でも、比較的多くの団体でメストレに準ずる位をコントラメストレと呼びます。