カポエイラのキックの中で、蹴りのスピードが早いものはどんな蹴りでしょうか。
またカポエイラを練習中の方が、それぞれのキックを繰り出すスピードを上げるのはどうすればいいのか、解説したいと思います。
・「キックのスピード」ということへの定義
カポエイラの蹴りには様々な種類、技があります。
回転しながら大きく足を回して蹴るキック、直線的にまっすぐ足を振り出して蹴るもの、など
見た目も動き方も大きく異なります。
キックを速く蹴ることへの2つのアプローチ
カポエイラの「速い蹴り」について、2つの重要な要素があります。
それは、「蹴り足自体を素早く動かす」ことと、「蹴りに至る予備動作を速く動く」ことの2つです。
意外とこれを理解していない方も多くいるかと思います。
「蹴り足自体を素早く動かす」とはどういうことか、説明しましょう。
例えば回転系の蹴りの場合、蹴り足が地面から離れてまた地面に着くまで脚を素早く回転させスピードを出す、ということです。相手に向かって脚が伸びていく、または伸びた脚が回転していく動きそのもののスピードをつける、これが「蹴り足自体を素早く動かす」ということです。
一方「蹴りに至る予備動作を速く動く」とはどういうことか、
これはカポエイラの蹴りの特徴でもある、予備動作の大きさが重要になります。
キックボクシングやムエタイなどの場合、いかに予備動作を減らして隙を作らないか、相手に蹴りを避けさせないか、ということが重要ですが、カポエイラでは真逆で、相手がキックを避けられるように、あえて大きくゆっくり予備動作を取ることがあります。
また回転系の蹴りの多いカポエイラでは、そもそも予備動作が大きい技が多くあります。
この「予備動作」をなるべく速く行うことで、蹴りの動き全体にかかる時間を短くすることができます。
また、予備動作を速くすることでそれが「蹴り足自体を素早く動かす」ことにも繋がります。
速く見せるために予備動作を遅くすることもある
カポエイラは「魅せる」という要素も重要になります。
その観点から蹴りを考えた時、蹴り脚の動きを速く見せるために、あえて予備動作を遅く動き、蹴り脚の回転のみを速く動かすことがあります。
これは緩急をつけることで、同じ速度でも感覚的に速く見えるということです。
同じキックを格好良く魅せるためのテクニックとして、ゆっくりとした動きから素早い蹴りを出すことがあります。