カポエイラには団体・グループというものがとても重要な位置付けとして存在します。
カポエイラをする、ということはどこかの団体、グループに所属して行うことがほとんどで、練習やホーダも団体ごとに開催されます。カポエイラをやったことがない方には、カポエイラ団体の位置付け、立場というのがわかりにくいかと思います。今回は詳しく解説したいと思います。
カポエイラの団体って?
カポエイラには、共に練習しカポエイラの知識を共有し、メストレ・先生と生徒の立場はあれど同じ道着を着て共にカポエイラを楽しむ団体という単位がとても重要な役割として存在します。サッカーのチーム・または空手の道場や相撲の部屋のようなものです。例えば「カポエイラ ジェライス」もブラジルのベロオリゾンチを本部とする団体で、日本も含め世界中に支部を持ちます。
団体にはジェライスのように世界に広がるものもあれば、ある街のある教室だけの、小さな団体もあります。
団体による違い
団体ごとに団体名とシンボルマークがあります。団体ごとに帯の階級と色が異なることもあり、技の呼び方や種類も異なることがあります。
団体による違いで一番重要なのが、カポエイラのスタイル・種類が異なるということです。
例えば、相手との融和を重んじ、協調性と親切さを持ってジョーゴする団体もあれば、別の団体はとてもアグレッシブに攻撃を繰り出し、相手を転ばせたり攻撃を当てることも厭わないような団体もあります。
団体によってカポエイラの目指す目的も変わってくるということです。
それぞれの団体ごとにそれぞれ大切にしているスタイルがあります。空手の流派みたいなものです。楽器の弾き方、使うトーキ(リズム)、歌の種類、ホーダのルールなども団体によって異なることが多々あります。
また稀ですが中には、交流したり他の団体の練習に行くことに厳しい許可が必要だったり、他のカポエイラ団体と交流を禁じたりする団体もあります。
ここで述べたような違いは、団体による違いでもありますが、同じ団体内でも支部・教室によって異なったり、それこそ先生一人一人によって異なったりすることもあります。
団体の設立や分裂
カポイエラ団体には、時に1つの団体が分裂したり、団体内部から誰かが別の団体を立ち上げて別れたりすることもあります。
逆に複数の団体が融合したり吸収されることもあります。カポエイラ仲間と久しぶりに会うと、そういった事情により団体名が変わっていたり、着ている服のマークが変わっっていることが多々あります。
団体を変えること・フリーのカポエリスタ
カポエリスタにとって、所属する団体を変えることも多々あります。
引越しや転職などで場所・時間の都合によって通う教室が変われば、自ずと所属する団体が変わっていきます。逆に引越し先で別の団体の教室に通っていても、前に長く所属していた団体のまま所属を続けることもあります。
また、様々な事情で団体を抜けて、他の団体に所属せずにカポエイラを続けるフリーランスのような方も稀にいます。
団体はどうやって決めるの?
カポエイラを始めてから、どの団体に所属するかは完全に一人一人の自由です。ただ通える教室の時間や場所の制約によって自ずと決まってくる方も多いでしょう。
迷う場合は、様々な教室や団体の練習に参加して、いろんな方に相談してみるのがオススメです。