どうもりゅうです。この記事を書いている2026年2月現在ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが開催されています。
盛り上がっている中私もテレビで中継を見ていてふと気がついたのですが、オリンピック種目でもあるスキーの「モーグル」とカポエイラは重要な共通点があることに気がつきました。
共通点:異なる軸を同時評価する競技
実は夏冬オリンピック競技どちらもあわせても、モーグルは唯一無二の特異な点をもっています。
それは
「スピード」と「技術・芸術性」を同時に評価するという点です。
そしてこの点が実はカポエイラの価値観と共通しているのです。
モーグルについて気になったので詳しく調べると、評価方法は以下の通りでした。
華やかなジャンプの印象とは裏腹に、実はとても理論的でバランスを重視した仕組みになっています。国際大会では、ターン60点、エア20点、スピード20点です。
最も重視されるのがターンです。上半身がぶれずに保たれているか、スキー板がきちんと揃っているか、コブのラインを外さずに滑れているかといった細かな技術が総合的に評価されます。このターン技術が全体の6割を占めています。
コースの途中には2か所のジャンプ台が設けられており、そこで行われるエアの演技が20点分評価されます。空中での技の難易度や高さ、フォームの美しさ、そして着地の安定感が採点対象です。難しい技を成功させれば高得点につながりますが、着地が乱れたりバランスを崩したりすると大きな減点になります。
さらに、タイムも得点に反映されます。あらかじめ設定された基準タイムと比較して点数が算出され、速く滑るほど高得点になります。ただし、スピードを重視するあまりターンが乱れれば本末転倒です。モーグルでは常に「速さ」と「正確さ」の両立が求められます。
つまり、滑り方、ジャンプのフォームや技術といった「見え方、動き方」の観点と、「スピード」という全く別の軸を同時に評価しています。
これは他のオリンピック競技と比べてもかなり珍しいとえます。
走る種目をはじめ、泳ぐ、滑る、ボートを漕ぐなど、スピードを競う競技において、「走り方、泳ぎ方、滑り方の美しさや技術」を同時に採点することはありません。タイムによってのみ優劣が決まり、せいぜいあるとしても競歩の反則、などです。
また対象的に、スノーボードのハーフパイプ、フィギュアスケート、体操や新体操、といった動きの技術、芸術性を採点形式で競う競技において、「スピード、タイム」というのは評価軸にはなりません。
このモーグルの独自性と近いのは、カポエイラが「相手との駆け引き、戦い」と「芸術性、美しさ」を同時に目指すという、全く別の軸の目標を同時に達成しようとしている点です。
カポエイラでは、相手を攻撃し、相手の攻撃を避け、相手を転ばしたりと有利に立ち回ることを目指します。相手に攻撃を当ててダメージを与えてノックアウトするのではなく、あくまでカポエイラの価値観の中で駆け引きの上手さを目指します。
この駆け引きの上手さと同時に目指すのが、動きの美しさ、格好良さ、独自性、音楽との協和性、相手とのやり取りの流れのレベルの高さです。アクロバティックな技だけでなく、一つ一つの動きの洗練度、動き同士の結びつきの滑らかさ、予想外の動きを入れる独創性など、見ていて「凄い!格好いい!」と思えるのはカポエイラのこうした要素からも来ています。
カポエイラは勝敗を決めないという点で、モーグル等の競技とは全く別なのですが、
「異なる2つの方向性を同時に目指す」という点が共通しているという話題でした。


