カポエイラが無形文化遺産へ登録された意義

2014年にユネスコの無形文化遺産に、カポエイラが登録されました。
このことは世界中でニュースになり、カポエイラ界では大きく盛り上がりました。

無形文化遺産とは?

ユネスコの世界遺産は、建築物などの有形の遺産を対象にするのに対し、
無形文化遺産は文化や伝統、それらの知識などを無形文化財として人類の財産として保護を目的としています。日本の和食や和紙が登録されたことでも、国内で話題になりました。

無形文化遺産登録によって認められたカポエイラの伝統

カポエイラは長い伝承、担い手であるコミュニティ、持続可能な開発というユネスコの基準に則って、無形文化遺産へ登録されました。
カポエイラの歴史や文化は、ブラジルの奴隷時代に発生し長く禁止されながらも、現代にまで伝わった貴重な経緯があります。
またその存在が、社会的に不利な立場を強いられた者たちの抵抗と自由の獲得を体現する歴史と同等な経緯を持ち、文化的にも世界的に保護するに十分に価値のある者だと認められたのです。ブラジル政府もこの文化の保護を政策として行うと述べています。

個々の動きや音楽は、他のスポーツや音楽と同様に特別な者ですが、カポエイラを文化として考えるとカポエイラの多様性や奥深さ、歴史が見えてきます。
アフロ・ブラジルの文化はブラジルの伝統として数多く存在しますが、カポエイラはこの中でも特に世界中で楽しまれている者です。

カポエイラは歴史的にとても長い期間ブラジル国内で禁止されていました。
20世紀に正式にカポエイラがブラジル国内でも認められましたが、それはネグロブラジリアン文化の社会に対する権利、自由獲得の戦いの成功の1つでありました。
その事実を世界としてもユネスコが後押しし、文化の保護を進めるということはカポエイラが更に世界中で認知され、また人種や民族を問わずに発展していく入り口に立ったように思われます。

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