カポエイラジェライス東京 |
2019/11/18
ベンサオンは、カポエイラの攻撃技です。
片脚を正面にまっすぐに伸ばす動作で、相手を押したり、突き飛ばします。
頭や腹部を狙う蹴りです。
ポンテイラともよく似ていますが、
蹴り上げる動きのポンテイラに対し、まっすぐ押しだすように蹴るベンサオンは突き飛ばす動きです。
空手などにもよく似た前蹴りがあります。
ベンサオンはポルトガル語で「祝福」を意味します。
これは、蹴りを受けた相手がお腹を凹ませ頭を下げ、お辞儀をしているような姿勢になり、
教会で祝福を受けるような姿勢になることから、そのように呼ばれています。
また、労働者達が主人の部屋に入る時、入室の許可がわりにお腹に蹴りを受けていたことをベンサオンと呼んでいたことも語源の一説です。
ベンサオンは突き出すような攻撃で、直線的に蹴ります。
相手を押して距離をとりたい時にも使われます。
カポエイラの中では珍しくお腹に当てても良い蹴りですが、ダメージを与えて怪我をさせたり痛みを与えることはしてはいけません。
カポエイラには回転系の蹴りが多く、ベンサオンのような直線的な軌道に急には対処しにくいので、
回避するには想定した練習が十分に必要です。
例えば後ろに下がる、左右に避けるなどです。
ベンサオンの練習において大事なポイントです。
ポイント①・膝を持ち上げお腹にひきつける。
ポイント②・膝を伸ばし足を突き出す。足の裏が相手に向くように気をつける。
ポイント③・当てる場合も、すれすれを狙う場合も、相手を傷つけないようコントロールする。
何度もなんども練習しましょう。左右均等にできれば尚良いです。
ベンサオンには様々な蹴り方があります。後ろ足から蹴る、一歩踏み込んでから蹴る、前に飛びかかるようにジャンプしてから蹴るなどです。
蹴り方は状況によって使い分ける必要があり、相手との攻防を理解する必要があります。
また、蹴りをあてるけれども痛みを与えない、というのはとてもレベルの高い技術が必要です。
寸止めでも、当てて使うためにも、指導者のもとしっかりと練習を積み重ねることが必要です。