カポエイラジェライス東京 |
2020/2/21
カポエイラではいくつかの楽器を使用し音楽を奏で、歌を歌いホーダを盛り上げます。
カポエイラで使われる楽器全般については、こちらをご覧ください。
カポエイラで使う楽器
本記事では、カポエイラの楽器アタバキについて詳しく解説します。
アタバキは背の高い木製の、ブラジルの太鼓です。主に手で演奏します。
外側の木は、伝統的にはブラジルのジャカランダと呼ばれる木で作られます。
頭部の皮は主に牛革が使われます。
体部の周囲には縄が張り巡らされ、金属の輪と繋いで頭部の革を張ります。
金属の輪と体部の隙間に木のパーツを挟み、ハンマーで叩き革の張り具合を調節し、
音の高低や質を調節します。
アタバキは、カポエイラ、マクレレ、サンバ、またアフロブラジリアンの土着の宗教であるカンドンブレやウンバンダに用いられます。
それぞれに特徴的なリズムの叩き方があります。
アタバキはブラジルの楽器ですが、その発祥はアフリカであると考えられています。
アフリカの、縄とペグで革を張る太鼓の使用されていた地域分布が、
アゴゴの分布とほぼ同一という事実もあります。
多くのカポエイラで使われる楽器と同じように、三角貿易の時代にアフリカから旅をして新世界へ持ち込まれたと考えられています。
アタバキには3種類の分類があります。ただしカポエイラでは1つしか使われないことから、どの種類も同様に「アタバキ」と呼ばれます。
「rum」・・・一番大きなアタバキ。最も低い音を奏でる。
「rum-pi」・・・真ん中の大きさのアタバキ。音の高さも中間。
「lê」・・・最も小さいアタバキ。高音がでる。
マクレレやカンドンブレ、ウンバンダには3つのアタバキが使用され、3種類をそれぞれ1つずつ並べて使います。
カポエイラのホーダでは、アタバキは「基本」となる部分を受け持ち、音楽としても文字通りベースになります。
カポエイラの楽器の中で一番の低音を奏で、音楽全体のリズムを引率します。
アタバキのベースを他の楽器はしっかりと聴きながら全体を合わせます。
また音の強弱でホーダの盛り上がりや質にも影響を与えるため、
単なるリズムだけでなくTPOに応じた音をだす必要もあります。