カポエイラジェライス東京

コラム

トーキとジョーゴ その2

2019/12/19

トーキとジョーゴその2

カポエイラのジョーゴ(ゲーム)では、メインとなる楽器ビリンバウが叩くトーキ(リズム)が、ホーダの内容や動きのスタイルを決めることが多くあります。
ホーダでもっともよく使われるトーキについては、以前に書いた記事をご覧ください。
トーキとジョーゴ(その1)

以前の記事では、アンゴーラ、サンベントピケーノ、サンベントグランジジアンゴーラ、サンベントグランジジヘジオナウ、イウナについて解説しました。
本記事では前記事に加え、更に多々あるカポエイラのトーキについて説明します。

トーキの種類

本記事では前記事に加え、更に多々あるカポエイラのトーキについて説明します。

◆ベンゲーラ

バンゲーラとも呼ばれます。主にヘジオナウのジョーゴを行うグループで、戦闘的な近く低いスタイルでのジョーゴとして用いられます。
昔はナイフを用いたジョーゴにも使われていました。

◆カバラリア
騎兵隊の名をもつこのトーキは、カポエイラが禁止されていた時代に用いられました。
“Esquadrão de Cavalaria da Guarda Nacional”(国家警備隊の騎兵隊)という部隊が取り締まりを強化しカポエイラは迫害されてイアmした。
ホーダの最中に見張りの人が警察の騎馬隊の接近を察知した場合このトーキを叩き、カポエイラのホーダをやめて逃げたり、ダンスやカポエイラ以外の遊びに早変わりすることで警察の目を逃れました。

◆ジョゴジデントロ
メストレ Necoによって生み出されたジョゴジデントロというゲームに用いられます。
近い距離で頭を狙ってより攻撃的にジョーゴします。参加者はより高い経験が必要です。

◆サンタマリア
(アパニャ ラランジャ ノ シャオン チコチコ)
一般的にはプレゼンテーションの時にのみ使われます。元来はナイフやカミソリ、マチェットを手や足で使いながらジョーゴをする時に使われたトーキです。
同じリズムでも、アンゴーラではアパニャ ラランジャ ノ シャオ チコチコと呼ばれます。
これは古いカポエイラ行われたゲームとして用いられました。
お金やハンカチをホーダの中に落とし、それを奪い合うというゲームです。

◆イダリーナ
高くたくましく、または激しく動くジョーゴに用いられました。またある時は演劇性の高いジョーゴで用いられる場合もあります。

◆アマゾーナス
特別なイベントなどで稀に使われます。外部のグループのメストレや、生徒などを歓迎する際にも使用されます。

◆ミウジーニョ
メストレ スアッスーナが作ったトーキで、低く小さく、しかし素早く動くジョーゴを行います。
また決まった型なども存在します。

トーキの練習方法


トーキを覚えたり練習したりする際は、まずホーダでよく使われる基本のトーキから練習しましょう。
CD音源や動画サイトで聞いたり、口ずさむのも覚える段階では有用です。
基本を覚えたらなんども、何万回も練習を繰り返します。
ゆっくりでも速くてもリズムが狂わないように、かつ歌に気を取られても大丈夫なように、まるで手が機械かのように動くまで練習しましょう。
そこまでできないと実際のホーダで叩くことはなかなか難しいものです。