カポエイラジェライス東京

コラム

カベッサーダ

2019/11/05

カポエイラの技「カベッサーダ」
カベッサーダはカポエイラでの頭突き。
あらゆる格闘技でもきちんと技として練習するのは珍しいのですが、どういったものか詳しく解説します。


Cabeçada

カベッサーダは、カポエイラの攻撃技です。
相手の胸、腹、または頭に向かって自分の頭を当てる、いわゆる頭突きのような技です。
主に足技を多用するカポエイラにおいて、頭で攻撃するのは唯一この技のみです。
また、多くの格闘技において「禁じ手」という位置づけであることが多い頭突きですが、
カポエイラではカベッサーダは一般的によく使われます。
ただしカポエイラの原則通り、相手を傷つけない、痛みを与えないのが絶対です。
語源は、ポルトガル語で「頭」を意味する「カベッサ」から来ています。



カベッサーダの使い方や意味

カベッサーダは一見極めて非効率的な攻撃に見えます。
そもそも格闘技において、頭突きは大変無防備な上に、攻撃がきまっても攻撃した側がダメージをおうため、
滅多に使われるものではありません。
しかしカポエイラは、全ての攻撃が実用性よりもゲーム性と表現を重視しているため、この攻撃が成り立つのです。

カポエイラの中でカベッサーダ使われるときは、「あえて」無防備な頭で攻撃することで、相手とのやりとりを面白くすることがよくあります。
危険(に見える)やりとりで、ホーダを盛り上げることがあるのです。
また、あえて非効率的な攻撃で、「余裕さ」を表現している時もあります。
あえて隙の多いカベッサーダを相手に繰り出すことで、こちらの余裕と相手の隙を表現しているのです。

カベッサーダにも様々な体勢や種類があります。
片腕・両腕で顔をガードしながら繰り出すもの、四つん這いのように両手をついて繰り出すもの、相手に背を向け、後頭部から繰り出すものなど、
時と場合によって形は様々です。
どの場合も、危険性のある動きのため、指導者のもとしっかりと練習を繰り返し行い身につけることが重要です。


カベッサーダのポイント


カベッサーダの練習において大事なポイントです。


ポイント①・当てるポイントとタイミングを知る。

ポイント②・誤って相手の蹴りが頭に当たらないように気をつける。

ポイント③・当てる場合も、すれすれを狙う場合も、相手を傷つけないようコントロールする。

何度もなんども練習しましょう。左右均等にできれば尚良いです。


カベッサーダを使いこなそう

カポエイラの動きは独特なものが多く、その独創性がカポエイラの魅力でもあります。
カベッサーダは、稀にジョーゴに織りまぜるだけで、見ている人もあっと驚くような
意外性を加えることができます。しかし非常に上級者向きのテクニックであり、
使いこなすためにはカベッサーダの練習をするのはもちろん、相手の動きを見極め、
自分自身のバランスやタイミングを自信を持って操るための技術が必要です。
カポエイラの練習を頑張って、カベッサーダをジョーゴで使えるようになりましょう!