カポエイラにはいくつかのスタイルがあります。
一体どういうものか見ていきましょう。
カポエイラのスタイル
カポエイラにはスタイル(流派)があります。大きく分けると、・「アンゴーラ」と・「ヘジォナウ」とそれ以外に分かれます。
見た目も目的や意図も大きく変わるこのスタイルの違いは一体どういうものでしょうか。
スタイルが違うと何が変わる?
カポエイラのスタイルの違いとは、音楽のリズムや歌の内容、動きの種類やスピード、ジョーゴの目的や意図が違うことを指します。
カポエイラの(グループ)道場には、「アンゴーラ」だけを練習するグループや、「ヘジョナウ」だけをするグループ、
当教室のように両方練習するグループ(これをコンテンポラーニアと呼ぶ人もいます)などがあります。
アンゴーラ
伝統的、原始的なカポエイラのスタイルです。低い姿勢で地面の近くでの動きが多く、ゆっくり動くことが多いですが、時には早い場合もあります。
グニャグニャ、フラフラした様な動きで惑わしながら、相手と凄く近い距離でジョーゴします。
儀礼的な動きやもあったり、演技を伴う様な場合もあります。
元々はカポエイラはこのスタイルだったのですが、後述するヘジォナウのスタイルが1930年頃にメストレ・ビンバによってできたことから、
メストレ・パスチーニャを中心に伝統的なスタイルのことを「アンゴーラ」と呼ぶ様になりました。
ヘジォナウ
1930年頃にメストレ・ビンバが、カポエイラを格闘技的な動きや練習法を体型化し道場を設立したことから発生しました。
帯による階級のシステムもアンゴーラにはなく、ヘジォナウから発生したものです。
高く早い動きが多く、構えやステップも他の格闘技の影響を受け逞しいスタイルです。
現在のヘジォナウの位置づけ
カポエイラの流派の区分というのは、人や立場によりかなり異なることが多いのが現状です。
例えば、ほぼ同じカポエイラをしていても、自分のグループのスタイルを「ヘジォナウだ」「コンテンポラーニアだ」「どちらとも区別しない、カポエイラだ」
という様に様々に分類し呼称する場合があります。
しかし世界的にも、自分のスタイルを「ヘジォナウ」と名乗るグループは極めて少なく、
「ヘジォナウ」とはビンバがその時代に作り行ったスタイルであり今のカポエイラにもその要素が息づいている、という認識がうまく現状を表していると言えます。
コンテンポラーニア
上記2つのスタイルをどちらも練習すること、またはミックスした様な動きをコンテポラーニア(現代的な)と呼ぶ場合があります。
しかしまだこの様に呼ばれることがカポエイラの世界全体で定着しているわけではなく、確立したスタイルではありません。