カポエイラでは、「手のひら、足のうら、頭」以外を地面に着いてはいけません。
相撲は手も地面についてはいけませんが、逆にカポエイラは積極的に手を地面について体を支えます。
手で体を支えることを当たり前におこなう格闘技というのは、他に類を見ません。
逆に器械体操やダンスなどではみますね。
私はカポエイラにとって「手を足のように使い、脚を腕のように使う」ことがとても重要かつ、沢山練習して身につけるべきことであると考えています。
少し離れた場所にあるものを撮るとき、自然とためらわず腕を伸ばして手が届きますよね?それと同じように、カポエイラでは思い通りの高さ、思い通りの位置に脚を伸ばして届かせる、自在に操ることがとても重要です。
重い脚を操る筋力や柔軟性はもちろん、膝や足首の角度、振り上げたり地面を移動させた後の戻す位置も的確に操る必要があります。
普段のキックやハステイラの練習、バナネイラやアウーの練習だけでも少しずつ身につきますが、上に挙げたような細部を日々意識してトレーニングするだけで、大きく差が出ます。
・膝を伸ばしたまま脚をゆっくり前方に回す (メイアルーアジフレンチのように)
・両手を地面につき、両腕の間から前を覗き込みながら視線の先に片脚を伸ばしてゆっくり回す
(メイアルーアジコンパッソのように)
・片脚の膝を伸ばし、膝〜腰の高さまで挙げて5秒〜10秒キープ(前方、横方向、後方全てで行う)
こうした練習は、脚を自在にコントロールするために自宅で簡単にできる有効な練習です。
カポエイラでは手は、体を支えるという役目を、足と同じ分量だけ担っています。
手を地面について起き上がる、回転する、移動するといった動きは、足で歩く、座る、走るのと同じように十分余裕を持ってできないといけません。
倒立で歩くという高等な技術ももしできれば良いのですが、それができなかったとしても、手で体を支えるというのは誰でも練習できることです。プランクの筋トレや、アウー、腕立て伏せなど、様々な動きを日々行うことで練習ができます。
・四つん這いで歩く
・後ろ向きの四つん這いで歩く
・片方の腕を頭の方向にまっすぐ伸ばして両足と片手でブリッジ
こうした練習なら、自宅でも安全にかつ効果的に、手に重心を乗せる練習ができます。